伊藤くんAtoE 柚木麻子
柚木さん、何冊目だろう??
相変わらずグサグサ刺さる言葉がたくさんありました。
この前までの関ヶ原の重い感じからの口直し作品として選んだんですが、
思いのほか抉られました。笑
言葉はスルスル入ってくるので通勤時のみで一週間で読了です。
映画も公開されましたねー。
観に行こうと思います!!!
岡田将生さん、伊藤くんにぴったり笑
読みながら岡田さんが脳内で映像化されました。
現実離れしたあの美白っぷりが伊藤くんにぴったりでした。
モンスター級 の痛男伊藤くんと5人の女性のお話。
AとB、CとDの二組の女性と伊藤くん、そしてEとのお話です。
映画ではEが木村文乃さんですね。
原作ではもうすこし年齢も上で、ちょっと世捨て人っぽい雰囲気です。
木村さん、好きな女優さんなのでどんな風に演じているのか楽しみです。
気になった言葉をいくつか…
伊藤くんB
学芸員を目指しつつも塾受付のバイトで食いつないでいる修子
伊藤くんに片思いされ、ストーカー化される
・理由はわかっている。どうしても自分を取り繕うことができない。怠惰な暮らし、負け続けた恨みつらみが滲み出て、面接官をうんざりさせてしまうのだ。
・金もなく力もないから主張や言い回しや皮肉で特別感をアピールするしかなくなる。それがどんなにみっともないことか知っていても、まだ人生の本番が始まっていないのだからどうしようもない。
うわぁーーー。耳がイタイ。笑
自分に自信がないことの裏返しだよな。
自信がないことがバレたくないから武装して傷つかないようにってことに一生懸命。
修子がルームシェアする友達マッキーから言われる一言
だって無理なことは絶対にしない人だもんね。振り向かない相手を好きになったり、叶わない目標を掲げたり、無理めな買い物をしてそれにふさわしい自分になろうとか、そういう格好悪いことをしない人だもんね。
いっつも安全な場所から、かっこいい角度の批判をするのが好きなそういう人だもんね。
このマッキー、かっこいい子なんだよなー。
自分の好きなことがちゃんとわかってる子。
最近みんなおんなじ服に、髪形に、メイクの子ばっかりだけど、昔はそんなことなかったよなー。
好き、嫌いは別として色んなジャンルの服を着た人がいたと思うんだけど。
人と違うことをするのがすべてかっこいいってわけじゃないけど、本当に自分が好きなことがなんなのかを考える機会さえ減ってるのかなと思う。
人の目が気になるっていうのもわかるけど、それが全ての人の意見じゃない、自分のことを評価するのは自分だと思うから、そう思える強さがほしい。
伊藤くんE
落ちぶれたことを自覚しつつも、認めたくないアラサー脚本家の莉桜
伊藤くんの大学の先輩
同性との親密で穏やかな輪をどうして自分は手にすることができなかったのだろうか。それは当たり前だとすぐにわかる。
莉桜自身、どんな相手にもそんな優しさやホスピタリティを発揮したことがない。役割を果たさない以上、役割相応のもの、つまり信頼や親しみが与えられない。
あー、わかるかも…。
以前少し書きましたが、中学生の頃にいじめに遭ってからどうにも人付き合い、人との距離の詰め方(?)がわかりません。笑
どこまで近づいていいのか。というのか。
友達と呼べる人はちゃんといます。
大学からの友達なので15年以上経ちますかね。
けど、本当に近づけたのは大学卒業してからでした。
お互いニート期間があって。笑
そこで一気に距離が縮まったと思います。
相手にもそう言われました。「ここまで仲良くなれると思わなかった」って。
人に嫌われるのが怖くて、だったら近づかなければいいやってどこかで思っていると思います。
いい歳してダサイなーって思ってるんですけどね。
なかなか殻から抜け出せません。
そこまで自分のこと見てないし、自分も人のこと、そこまで注目してないんですけどね。
・目の前に立つ男は人間なんだろうか。幾重にも鎧を纏った、声を発し、手足のついた、生きる要塞ではないか。(中略) 最初は生存するための防御だったはずなのに。いつしか敵から自分を守ることだけが、生存する目的になっている硬く分厚い甲羅をつけた一生誰とも触れ合わない小さな生き物。
・傷つくことをこんなにも恐れているのは、二人ともドラマや映画や本の中でしか絶望や挫折を知らないからだった。誰かの前で血を流したことがただの一度もないからだ。安全な高みで見物している伊藤や後輩を莫迦にしてきたけれど、それならば自分の痛みはどれほどのものだったのだろう。
これじゃね…。
リアルの体験に勝るものはない。
アラフォーだけど、がんばろ。
人生80年だからなー。まだ半分にもなってないし。
とりあえず、映画観に行こ!!笑
誰かと行けばリアルな体験になるか…? 違うか…。汗